高血圧予防のメニュー
血圧は常に一定ではなく、一日のうちでも変動します。日内変動とは別に、もっと周期の長い変動もあります。それが寒暖差に伴う「季節変動」と呼ばれるものです。一般的に秋から冬にかけて気温が低下する季節には血圧は上昇する傾向にあります。また、春は気温の寒暖差とともに、気圧の変動によっても、自律神経のバランスを崩しやすく、その結果 めまいや血圧の上昇などの症状が現れることがあります。もともと私たちのからだは、ある程度の外部環境ストレスには耐えられるようになっていますが、生活リズムの乱れが続くと、自律神経が整いにくくなり、気圧の影響についていけなくなることがあります。
今回は、高血圧症の食事について食材選びと調理方法のポイントをご紹介します。高血圧というと…ひたすら減塩、味気ない食事…という暗いイメージを受けますが、実は違います。確かに塩分のとりすぎも血圧を上げる原因ですが、ストレスになるような減塩に固執した食事をする必要はありません。
ポイント① 朝食を食べましょう
血圧は、起床前から活動に備えて徐々に上がりますが、その後朝食を摂取すると、ホルモン分泌の調節等によってからだの機能が整い血圧が安定します。
ポイント② たんぱく質を摂りましょう
たんぱく質はしなやかな血管をつくるのにとても大切です。たんぱく質を多く含む食品には肉、魚、卵、大豆製品などがあります。特にEPA・DHAなどの脂を含む魚類はおすすめです。
ポイント③ カリウムをとりましょう
カリウムは野菜や海藻類に多く含まれます。カリウムをとることで、体内の余分なナトリウムを尿中に排泄する働きがあります。さらに野菜・海藻類には食物繊維も含まれています。食物繊維には腸内でナトリウムが過剰に吸収されるのを防ぐ働きがあります。
ポイント④ 料理をするときのひと工夫
レモンや酢など酸味を活用
酸味をきかせると味が引き立ち、塩分を減らしても物足りなさを感じにくくなります。(醤油を酢や柑橘類の果汁で割る、塩の代わりにレモン汁をかけるなどの工夫を)
だしの“うまみ”を活用
昆布やかつお節などの〝うまみ″をきかせると調味料が少なくても満足感が得られます。
*しょうが、にんにく、わさび、みょうがなどの香味野菜やこしょう、カレーパウダーなどの香辛料で味に変化を付ける。
腎臓に病気のある方は、カリウムを控える必要があります。医師・管理栄養士に相談しましょう。
朝食
食パン
- 食パン 5枚切り 1枚
- イチゴジャム 10g
彩りオープンオムレツ
材 料(2人分)
- 卵 2個
- ほうれん草 60g
- しめじ 30g
- プチトマト 3~4個
- オリーブオイル 小さじ2
- こしょう・ガーリックパウダー 少々
- ケチャップ 大さじ1
作り方
- ほうれん草はざく切り、しめじは根元を切り落として1本ずつに分ける、プチトマトはへたを取り輪切りにする。
- 卵をボウルに割り入れほぐしたら1を入れる。こしょう・ガーリックパウダーを加える。
- スキレット(フライパン)を火にかけ、あたたまったらオリーブ油を入れる。2を流し入れ、手早くかき混ぜたらクッキングシートまたはアルミホイルでフタをして、2~3分弱火にかけ火を通す。
- 出来上がったらケチャップをかける。
きな粉入り牛乳
材料(2人分)
- 牛乳 400ml
- きな粉 大さじ4
- 砂糖(お好みで)
作り方
- 牛乳にきな粉を入れ混ぜる。お好みで砂糖を入れてもOK。
伊予柑
栄養成分値(1人分)
朝食合計:エネルギー565kcal、たんぱく質25.3g、脂質23.9g、食物繊維7.1g、塩分1.3g
朝食は、時短で簡単に。1人用スキレットならそのまま食卓に。
昼食
ビーフストロガノフ
材料(2人分)
- 玉ねぎ 150g
- マッシュルーム 60g
- 牛肉(もも薄切り) 100g
- ニンニク 1/2かけ
- こしょう 少々
- サラダ油 小さじ2
- 野菜ジュース(濃縮100%) 360ml
- とんかつソース 小さじ2
- 赤ワイン 大さじ2
- しょうゆ 小さじ2
- みりん 小さじ2
- バター 5g
- キャベツ 100g
- ごはん 180g
作り方
- 牛肉は一口大に切り分けて、こしょうをふる。
- 玉ねぎ、マッシュルームを薄切りにしておく。
- 鍋にサラダ油を入れニンニクを焦げないように炒め、玉ねぎ、牛肉、マッシュルームを加えて炒める。肉の色が変わったら赤ワイン、野菜ジュース、とんかつソース、みりん、醤油を加えて中火で10分程煮る。具材が軟らかくなり全体に味が馴染んだら火を止めバターを入れる。
- 一口大の角切りにしたキャベツをゆで、ザルに上げ水気を切っておく。
- 器にごはんとビーフストロガノフを盛り合わせ、中央にキャベツを彩りよくのせる。
パプリカのサラダ
材料(2人分)
- 赤パプリカ 50g
- 黄パプリカ 50g
- きゅうり 20g
- にんじん 30g
- かんたん酢(市販品) 大さじ2
作り方
- 赤・黄パプリカ、きゅうり、にんじんを短冊切りにする。
- かんたん酢(市販品)と1をチャック付き密閉袋に入れ漬け込む。
栄養成分値(1人分)
昼食合計:エネルギー609kcal、たんぱく質19.1g、脂質14.1g、食物繊維6.2g、塩分1.9g
夕食
ごはん
マグロのカルパッチョ
材料(2人分)
- マグロ (刺身用・柵) 180g
- ベビーリーフ 30g
- 玉ねぎ 50g
(ソース)
- オリーブ油 大さじ1
- レモン汁 大さじ1
- はちみつ 小さじ1
- しょうゆ 小さじ1
作り方
- 玉ねぎは薄くスライスして水にさらしておく。
- (ソース)の材料を混ぜ合わせておく。
- マグロの水分をキッチンペーパーでふきとる。フライパンを熱しマグロの表面を焼く(油をひかず焼き付けるのでテフロン加工のフライパンがおすすめ)。
- 粗熱が取れたら、マグロを1cm幅に切り器に盛り付ける。
- 玉ねぎスライスとベビーリーフを和えて4の上に盛り2のソースをかける。
もやしとニラのスープ
材料(2人分)
- もやし 40g
- ニラ 20g
- 丸鶏がらスープ(市販品)2g
- こしょう 少々
- 白ごま 少々
作り方
- もやし・ニラは水洗いし、ニラは3~4㎝に切る。
- 鍋に水を入れ煮立ったらもやしを入れ丸鶏がらスープ、こしょうで味付け、仕上げにニラとごまを入れる。
鶏ひき肉団子の照り焼き
材料(2人分)
- 鶏ひき肉 120g
- ねぎ 30g
- おろし生姜 10g
- ズッキーニ 80g
- むき枝豆 6粒
- 片栗粉 適量
- サラダ油 小さじ1
(たれ)
- 酒 小さじ2
- みりん 小さじ2
- しょうゆ 小さじ2
作り方
- 鶏ひき肉、ねぎのみじん切り、おろし生姜を合わせて粘りが出るまで混ぜ、6個の団子に丸める。
- ズッキーニは1cm幅の輪切りにし、片面に片栗粉をまぶして1をのせる。
- フライパンにサラダ油を入れ2を並べ入れてふたをして蒸し焼きにする。火が通ったら混ぜ合わせた(たれ)をかけ入れ、むき枝豆をのせ、ふたをして、たれを煮詰める。
栄養成分値(1人分)
夕食合計:エネルギー671kcal、たんぱく質41.3g、脂質18.9g、食物繊維2.9g、塩分2.1g
1日合計:エネルギー1845kcal、たんぱく質85.7g、脂質56.9g、食物繊維16.2g、塩分5.3g
高血圧には様々な要因がありますが、生活習慣により引き起こされるものも多いため日常生活や食習慣を見直し高血圧を予防しましょう。
ごはんやパンなどを主材料とする「主食」、肉や魚、卵、大豆・大豆製品を主材料とする「主菜」、野菜や海藻などを主材料とする「副菜」の『主食・主菜・副菜3つが揃った献立』にすると、多様な食品をとることができ、必要な栄養素を補うことができます。また、メニューのバリエーションも豊かになります。
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