秋~冬にかけての減塩
暑かった夏が終わり過ごしやすい季節になりましたね。体を温めてくれるスープやおでん、鍋など温かい汁物が美味しいと感じる頃となりました。そんな季節ですが実は塩分過多になりやすいということをご存知でしょうか?
- これからの季節は夏に比べ汗をかく機会が減り、汗をかかなくなると塩分が排泄されにくくなる可能性があります。
- 冬は鍋物・スープで塩分が増えがち。また、寒さが厳しくなると唾液分泌の減少などから味覚感度が下がり濃い味を求める傾向になります。
令和4年の国民健康・栄養調査によると、日本人の食塩摂取量は平均9.7g/日で世界保健機関(WHO)の推奨値(5g未満/日)を大きく上回っています。塩分の過剰摂取は高血圧の主な原因であり一年を通して減塩を意識しなければなりませんが、特に秋から冬は注意が必要です。そこで、今回はこの時期の塩分対策をご紹介します。
やってみましょう!おいしく減塩
醤油、味噌、塩などの調味料から摂取する塩分に加え、漬物など昔から日本人の食生活に親しまれている保存食も多くの塩分を含んでおり、その習慣をいきなり薄味にするのはなかなか難しいものです。もちろん減塩は王道ですが、カリウムを多く含む野菜を積極的に摂り塩分を排出すること。そして香辛料や酸味、だしを活用して風味や食材の旨味を活かしておいしさを維持しながら徐々に塩分を減らしていくよう心がけることが大切です。
秋から冬の鍋や汁物の塩分対策
だし・酸味・香辛料などを利用して塩分を控えつつもおいしく食べる。汁物は具沢山にして野菜からカリウムを多く摂って塩分排出を促す。
鍋料理に牛乳を加えると、塩分を減らしてもコクやうま味、甘みによっておいしさを保ちながら減塩できます。豆乳も同様にコクとうま味で満足感が得られ、さらに豆乳に含まれるカリウムが塩分の排出を助けるため減塩効果が期待できます。
朝食
アボカドエッグトースト
材料(2人分)
- 食パン(5枚切り) 2枚
- アボカド 1個
- レモン汁 小さじ1
- 玉ねぎ 1/4個
- 卵 2個
- マヨネーズ 大さじ2
- こしょう 少々
- ピザ用チーズ 適量
- パセリ お好みで
作り方
<準備>
アボカドは1cm角に切りレモン汁をかけておく。
玉ねぎは薄くスライスする。
- ボウルにアボカド・玉ねぎ・マヨネーズ・こしょうを入れ混ぜ合わせる。
- 食パンに1を広げ、中央をくぼませ卵をのせる。
- チーズをトッピングしオーブントースターで焼く。(卵に火が入り、チーズもこんがり焼けるのが目安)。パセリはお好みで。
生姜とわかめのスープ
材料(2人分)
- 乾燥わかめ 4g
- 生姜の千切り 1片分
- 鶏がらスープの素 小さじ1
作り方
- 鍋に湯を沸かし、しょうがと鶏がらスープの素を入れる。
- 器に乾燥わかめを入れ1を注ぐ。
季節のフルーツ(いちじくと梨ヨーグルト添え)
いちじくは、水溶性食物繊維のペクチン、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラルなどが豊富に含まれています。梨にはカリウム、腸内環境を整える食物繊維、ビタミンCなどが豊富に含まれています。
栄養成分値(1人分)
朝食合計:エネルギー596kcal、たんぱく質19.2g、脂質31.2g、食物繊維7.1g、塩分1.8g
昼食
トマトリゾット(ごはんとトマト缶で作るお手軽リゾット)
材料(2人分)
- ごはん 160 g
- トマト缶 1/2缶
- 玉ねぎ 1/2個
- ツナ缶(オイルあり) 小1缶
- 水 140ml
- A:顆粒コンソメ 2g、こしょう 少々、粉チーズ 少々
作り方
- 玉ねぎはみじん切りにする。フライパンにツナ缶の油を入れ玉ねぎを炒め、しんなりとしたらツナ缶を加える。
- トマト缶、水、ごはんを入れてAを加え焦げないように、ときどきかき混ぜながら弱火で5分程煮る。
- ごはんがやわらかくなり水分と馴染んだら、器に盛り粉チーズをかけて出来上がり。
小松菜とれんこんのミルク醤油炒め
材料(2人分)
- 小松菜 1束
- れんこん 100g
- にんにく 1片
- 油 小さじ1
- A:しょうゆ 小さじ2、牛乳 大さじ1、こしょう 少々
作り方
- 小松菜は洗ってざく切り、れんこんは皮をむき厚さ4mmの半月切り。にんにくは、みじん切りにする。
- フライパンに油を熱し、にんにく・れんこんを炒め、しんなりしたら小松菜を入れ強火で炒め、Aを順に加えてからめる。
栄養成分値(1人分)
昼食合計:エネルギー363kcal、たんぱく質13.9g、脂質11.8g、食物繊維5.2g、塩分2g
夕食
ごはん
きのこたっぷり豆乳鍋
材料(2~3人分)
- しめじ 40g
- えのきだけ 1株
- エリンギ 2本
- まいたけ 1パック
- 牛肉 200g
- 水菜 2株
- 柚子・唐辛子など お好みで
(スープ)
- 昆布[乾燥] 10㎝
- 水 400ml
- 塩 1g
- しょうゆ 小さじ2
- 豆乳 400ml
作り方
- 昆布は表面の汚れをふき取り、キッチンバサミで切り込みを入れ鍋に水と昆布を入れて1時間ほどおく。
- しめじ、まいたけ、えのきは小分けにして、エリンギは縦に4等分に切る。牛肉と水菜は食べやすい大きさに切っておく。
- 1の鍋を火にかけ、鍋のまわりがふつふつとしてきたら昆布を取り出し、塩・しょうゆを加えて混ぜ合わせる。
- スープが沸騰したら、きのこ類、牛肉を入れて火を通し、次に豆乳を加えて沸騰する直前まで温めたら水菜を加えて出来上がり。柚子や唐辛子をかける。
長芋ときゅうりのさっぱり和え
材料(2人分)
- 長芋 200g
- きゅうり 1本
<合わせ酢>
- 酢 大さじ2
- 砂糖 小さじ2
- しょうゆ 小さじ1/2
作り方
- 長芋は皮をむき、5~6cm長さに切り、細かくせん切りにする。
- きゅうりは斜め薄切りにしてから、細くせん切りにする。
- ボウルに<合わせ酢>の材料を混ぜ合わせ、長芋、きゅうりを入れて混ぜる。
焼きりんご
材料(2人分)
- りんご 1個
- バター 10g
- 砂糖 大さじ1
- ブランデー お好みで
- シナモンパウダー 適量
作り方
- りんごは皮ごと横に1.5cm厚さの輪切りにし、抜き型などで芯をくりぬく。
- フライパンを中火にかけバターを入れて溶かす。りんごを並べ入れ、蓋をして両面焼き色がつくまで3~5分焼く。
- りんごがしんなりしたらふたを取り、砂糖を全体にふり溶かす。お好みでブランデーを加えてアルコール分をとばす。盛り付けてシナモンパウダーを振りかけ完成。
栄養成分値(1人分)
夕食合計:エネルギー800kcal、たんぱく質33.8g、脂質23.7g、食物繊維9.6g、塩分1.65g
1日合計:エネルギー1759kcal、たんぱく質66.9g、脂質66.7g、食物繊維21.9g、塩分5.45g
乳を使った減塩の仕組み
- うま味とコクの補強:牛乳に含まれるうま味成分やコクが、減塩した汁の物足りなさを 補い、少ない塩分でもおいしく感じさせます。
- カリウムの働き:豆乳に含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあるため、減塩につながります。
市販の鍋つゆは塩分が多いものがあるため、自家製鍋つゆ作りにチャレンジしてみましょう。
昆布、鰹節などでとる出汁をベースに、乳を加えることで塩分を抑えつつ旨味のあるスープを作ることができますよ。
レシピのダウンロードは こちら から
